2025.8.9(土)~8.15(金)「自力建築プロジェクト④」をお手伝いしました。
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たんきゅうおとなずかん
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8月9日(土)~8.15(金)に
「自力建築プロジェクト」④をお手伝いしました。
今日は待ちに待った上棟式。
*木造建築で家を建てる場合、柱や梁を組み立てた後、屋根の一番高い位置に棟木(むなぎ)という横架材が取り付けられます。この取り付け作業やそれにかかる儀式を「上棟式」といいます。このほか、棟上げ(むねあげ)や建前(たてまえ)と呼ばれることもあります。建築工事がここまで無事に進んだことへの感謝と、今後の工事の安全を祈る意味があります
このプログラムのメインの日になります。

森での伐倒や工房の刃物とはまた違った緊張感。

子どもたちにも今日から最終日まで屋根に登る作業になるためより一層真剣に取り組むように親方から
お話がありました。

かっきー棟梁から屋根の上での注意事項やハーネスのつけ方を教わりました。


念入りにお弟子さんたちにもチェックしてもらいました。

上についたらすぐにこの足場にハーネスをつけるんだよ。
*高所作業時の転落や墜落から作業者を守る器具のこと

早速みんなが刻んだ木材たちを運びます。

柱はとても重いです。

土台の杭に合わせてみると
少しのずれがあり修正することに


他の柱も運び

同様にはめ込み




再度修正

良知棟梁から図面をもとに今からの作業を確認

ホゾ穴に刻みをはめ込みます


屋根の下基礎付近

各所はめ込んでたたいて入れるを繰り返します

屋根の上くさびをはめこみ



はめ込み後棟上げしていきます。




一気に建物になった感じで感動します。


子どもが刻んだ木材はこの建物たった1%くらいですが

作業のヘルプは、お弟子さんのごっち や

うまさん

ゆうきさんには大変お世話になっています。


道具の名前
木のハンマーは、掛矢(かけや)
*樫(かし)などの硬い木で作られた大型の木槌(きづち)のことです。
鉄のハンマーは、玄能(げんのう)と言います。
*この玄翁こと「源翁心昭(げんのうしんしょう)」は1329年~1400年頃に活躍した人物で、南北朝時代を生きたお坊さんが由来だそう。殺生石という触れると災いが起こるという危険な石をこの金槌で割ったという玉藻前伝説があるそう。

実際の場所は那須湯本温泉付近だそう。

最後の立ち上げ。よいっしょ~

親方は合わない場所は、その場で修正してくれてます。

「込み栓」の木を配っています。
*込み栓とは、材料をつなぐ部分が抜けないように打ち込む材料のこと。
込み栓は古くから使われている工法で、様々な寺社仏閣でも採用されています。
世界最古の木造建築「法隆寺・五重塔」も、込み栓を使って建てられたそうです。
建物の柱と土台の接合に込み栓に使うと、それだけで柱が自立するほどの強さがあるんです。
引き抜き力に強くなるので、耐震性能が高くなるそう。



屋根の上での作業。

自分たちで頑張った刻みやホゾ穴に名前を入れて打ち込みました。

毎日たくましい顔を見せてくれます。
ちょっとうるっときました。

梁の部分

本当は、高いところは怖いけど
「今日だけは頑張っていってみ?」と声をかけると少し悩んでこくりと頷き足場に登っていく子たち。

挑戦する子どもの姿に心打たれてしまいました。


みんなが打つタイミングで絶対どこかで支えて2方向で同時に息を合わせて打たないとしっかりはまらない。この状況って今少なくなってるよななんて建物を通してたくさんのことに気付かされました。

お昼にしよ~~う。
tobiraのせいこさん特製牛丼。あっという間の完売。
じゅんこさんがもち米炊きあがったよ!と
上棟式に向けて神様へのお餅をつきます。

もちろんうすときねも親方特製。
昔娘さん息子さんと使った子ども用のうすだそうです。
祭り男かっきー棟梁を筆頭にみんなでついていきます。

親方から

大きい順に


保護者の方にもついてもらい

完成。


おいしそう。これで神様も喜んでくれそう。

お供え物はこの森の畑で採れたものたち。

セット完了。

こんなものや

こんなもの


まずはお塩やお酒をまいて掛矢を打つふりを角でやります。



最後はみんな願いとともに、おもいっきりと!

神様にきてもらってご挨拶。

かっきー棟梁の祝詞。

*上棟式の時に奏上される祝詞は、建物を無事棟上げできた喜びと感謝を『建物守護の神』と『技術の神』へ申し伝え、さらに工事完了までの安全無事を祈念するものです。棟式も正式には地鎮祭と同じように神社などから神主さんを呼んで執り行う神聖な神事ですが、現在では略式で行われることが一般的になっており、大工の棟梁が式の要となって祭礼が進行していきます。
(原文)
掛(か)けまくも あやに畏(かしこ)き
手置帆負命(たおきほおいのみこと)
彦佐知命(ひこさしりのみこと)
屋船豊受比賣命(やふねとようけひめのみこと)の
大神等(おおかみたち)の御前(おんまえ)に 畏(かしこ)みも 白(もう)さく 白(もう)さく
先に 木工(こだくみ)※※が ※※の家を 造(つく)り始(はじ)むるに
加久多安(かくたやす)からぬことをば
我(わ)が 須女神(すめがみ)の御霊(みたま) 賜(たま)いて
突(つ)き立てたる柱、 取り挙(あ)げたる棟木(むなぎ)、
桁(けた)、梁(はり)の木組(きかい) とよみなることなく
打(うち)堅(かた)めたる釘(くぎ)の緩(ゆる)び、
取(とり)葺(ふけ)る束(つか)のそそぎなく
千代(ちよ) 常(とこ)とはに 創(つく)り終(お)へしめ給(たま)へるを 嬉(うれ)しび、
今日(きょう)の 生(い)く日(ひ)の 足(た)る日(ひ)に、
彌(いや) 喜(よろこ)びの主人(あるじ)と 御酒(みき) 御饌(みけ) 設(まけ)たらはして、
今(いま)も後(のち)も この家を安宮(やすみや)と
大神(おおかみ)等(たち)の護(まも)り給(たま)いて、
法則(のり)のまにまに 平(たいら)けく 安(やす)らけく
成(な)し終(お)へしめし給(たま)へと 畏(かしこ)み畏(かしこ)みも申(もう)す
——
(訳文)
心に思い、言い表すことも恐れ多いことではございますが
手置帆負命(たおきほおいのみこと)
彦佐知命(ひこさしりのみこと)
屋船豊受比賣命(やふねとようけひめのみこと)
大神さまたちの前に慎み畏敬の念をもってお祈り申し上げます
先ほど大工※※が施主※※の家をつくり始めるのにあたり
こうも容易でない上棟という仕事を
神さまがお心を掛けてくださって
突き建てた柱、取り挙げた棟木、桁や梁の木組みが音を立てて揺れ動くことなく
打ち込んだ釘が緩み、葺いた屋根材がざわざわと騒ぐことなく
千年も長く変わらないようにつくり終えさせてくださったことを嬉しく思い
物事が生き生きと栄え、満ち足りた今日のよき日に
喜びもひとしおの施主と、神々に召し上がっていただくお酒と食事を十分に用意し
今もこれからも、この家が安らかな建物であると大神さまたちがお守りくださって
神がお定めになった法のままに 穏やかに安らかに無事完成させてくださいますようにと
恐れ慎みながらもお祈り申し上げます。



つるラボ代表してお祈りしました。

よろしくお願いします!!!!!

最後は餅まき!
*上棟式での餅まきは、「散餅銭の儀」という災いを祓うため儀式の中で、餅をまく事がもとになっているようです。 家を建てることは大きな厄災を招くという考えがあり、その厄を避けるために餅や小銭をまいて他人にも幸せをおすそ分けします。すま餅を広うと「家が建つ」とも言われているそう。
親方、かっきー棟梁、良知棟梁、つるラボたま
で撒きまくりました!
下では、親子そろって大盛り上がり



最後に東屋につけるみんなでメッセージ看板を書きました。



実は朝からUTYさん、NHKさんの取材がありました。

保護者の方にもきてもらい素敵な1日になりました。

最後はいつも振り返り

「木を打つときにまっすぐふりおろざないと折れることがわかった」「人の話をもっと聞いて方がいいと思った」など。
お清めの後、施主様は退席することが多いですが、正午頃になると上棟式のために再び建築現場に来られます。大工さんをはじめ作業関係者を施主様がねぎらう食事会をするということなので
わたしたちもみんなで夜はお楽しみ会をして大人はお酒子どもはジュースで
テーブルを囲んで夜遅くまで語り合いました。
写真はないのですが本当にいい会でした。
ここではみんな対等。(もちろん現場以外)大人と混じって子どもたちが会話している姿が本当に人生でも印象に残る時間を過ごせました。
みんなありがとう。
5日目につづく・・・

見てね☆


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