2026.1.15(木)つるラボゼミ:秋山ゼミ⑤を開催しました
つるラボゼミ
レポート
指導者向けゼミ・研究会
1月15日(木)に、都留文科大学にて、2025年度のつるラボゼミ第5回秋山ゼミ 子どもと大人の「ケア」と「ウェルビーイング」を開催しました。
ファシリテーターは山梨大学の秋山麻実先生。


最初のテーマは、しんどさの正体と、保育者が声を持ち寄る場所について
「しんどさをどこに持っていけばいいのか」
「誰と共有すればいいのか」
そんな問いから、対話がはじまりました。

しんどさは、個人の問題なのか
日々の保育の中で感じる疲れや違和感。
それは「自分の頑張りが足りないから」ではなく、
構造的な問題から生まれているのではないか。

対話の中では、こんな話題が出てきました。
- 人員配置
- 経験年数の偏り
- 若い先生に責任が集中する状況
- イレギュラーに弱い体制
「協力して乗り切った」という成功体験がある一方で、
「なぜ、若い人たちだけで?」という疑問も残ります。
年齢構成や配置の問題、園の歴史など、さまざまな背景がある中で、
個人の努力だけで立ち向かうのはやはり難しい。

声を持っていく先は、どこにあるんだろう?
園の中で話そうとすると、
「うちはこうだからできない」
「そこには触れないでおこう」

そんな空気が生まれてしまうこともあります。
だからこそ、今回の対話では
地域で集まることの意味が語られました。
地域には、保育所連合会があり、
他園の取り組みを知り、情報を交換する場があります。
- 否定しない
- 共感できるところを聴く
- 質問する
「こんなやり方があった」という事例の共有。
園の規模や体制の違いはいったん横に置いて、
保育そのものの話をする。
それだけで、新しい風が入ってくるように感じられます。

コミュニティは「情報交換」だけでいいのか
一方で、こんな問いも投げかけられました。
- いい方法だけを交換して、問題に触れないのは本当にいいのか
- 「なぜ?」と問う人がいなくなっていないか
- わかっていることにしてしまうのは、反対にしんどくないか
コミュニティが
「安全に当たり障りなく話す場所」だけになってしまうと、
本当に必要な問いは外に出てこなくなるかもしれないのではという声もあがりました。
また、強い価値観を持つ人がいると、
その人に気に入られる保育を、無意識にしてしまうこともあります。

だからこそ、
「それは違うと思う」
「それはおかしいのではないか」
と押し戻してくれる人がいる場のほうが、
実は健全なのかもしれません。

ドキュメンテーションは、誰のため?
後後半は、ドキュメンテーションの話題になりました。
・写真を撮るプレッシャー
・他の先生と比較される不安
・技術やセンスの差
・仕事が増えていく感覚
「伝えたい」という思いがある一方で、
方法が追いつかないという声もあります。

でも同時に、こんな声もありました。
- 正しいドキュメンテーションなんてない
- 書くことが目的になると、苦しくなってしまう
- 目の前の子どもに集中することも、大切
ドキュメンテーションは、
評価のためでもなく
正解を示すためでもなく、
その子一人ひとりの物語を
みんなで祝うためのもの。
そう捉え直すことで、
「これなら続けられるかもしれない」
という感覚が生まれていくのではないでしょうか。

大人が元気じゃないと、はじまらない
保育のウェルビーイングを考えるとき、
子どもだけでなく、
保育者自身がその人らしくいられることが大前提です。
- 迷っていい
- わからなくていい
- 完璧じゃなくていい
そんな前提のもとで、
「これだったら幸せに生きられるよね」という在り方を一緒につくっていく。

秋山ゼミは、結論を出す場、解決する場というより、
問いを持ち続け、深めていく場だったように思います。
そして、その問いを
一人で抱え込まなくていい場所でもあったように思います。
対話の場があること。
サードプレイスがあることはとても大切だと感じました。

問いを
一人で抱え込まなくていい場所が、
これからも増えていったらいいなと思います。
参加してくださった皆さんの
ケアとウェルビーイングが守られることを願いながら、
これからも、ケアとウェルビーイングについて共に考えていけたらと思います。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

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